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後脛骨神経ブロック

後脛骨神経とは下腿部での脛骨神経の本管のことですが現在の解剖の教科書などでは後脛骨神経という名称は使われていないようです。ブロックでは臨床的には使われていますので後脛骨神経ブロックといいます。
このブロックは足根管を中心とした圧痛あるいは足底の痛みに対して行うブロックです。
具体的な疾患としては足根管症候群とかモルトン病というのが適応となります。
後脛骨神経の走行は、後脛骨動脈とともに内果の後方で長指屈筋の間を下行しその際屈筋支帯で覆われた足根管を通過します。後脛骨神経は、足根管を通過した後内側及び外側足底神経に分岐します。内側足底神経は短指屈筋や母指丘筋群を支配し足底内側の知覚を支配します。外側足底神経は、小指丘筋群や中足筋群などを支配し足底外側の知覚を支配します。
患者の体位はいずれのばあいでも足関節はやや底屈位でブロックを行います。刺入点は内果から1横指程上方で、後脛骨神経というのはアキレス腱と内果との間で後脛骨動脈のすぐ隣を走行していますので、この動脈の拍動を触知してこれを刺入点の目安とします。この部位で放散痛が得られたらこの部分で局麻薬2~5ミリ注入していきます。放散痛が得られない場合には、針先をいったん脛骨に当てて0.5センチ程度針先を引き上げてから局麻薬を注入するという方法でも同じようにブロックができます。足底筋群の麻痺が起こり足底部の痛覚消失が起こればブロックが成功したと考えていいかと思います。
脛骨神経ブロック、後脛骨神経ブロックの鍼治療への応用ですが、脛骨神経についてはよく鍼で用いられる委中という経穴がありますがちょうどそれが膝窩横紋中央膝窩動脈の拍動の位置に一致しますのでこの経穴を目安にして直刺で鍼を刺していけば脛骨神経にあてるということができます。足底に向かって電撃様の響きが現れれば脛骨神経に当たったと考えられます。響きが出ないにしても鍼通電などで通電してみた時に足底のほうに電気が走るとかあるいは下腿の深層屈筋群の動きが筋収縮としてみられるとかということであたったかの判定ができると思います。あとは後脛骨神経ですがこれはちょうど腎経脾経のラインでタイケイ三陰交という経穴を刺した時に足底のほうに放散するような響きが得られるような場合があるかと思いますがこれがちょうど後脛骨神経に当たった場合の響きでよく使っている経穴にちょうど走行しているような神経です。また、通電の場合には、母指丘筋小指丘筋の動きが見られるのを目安とするのもいいです。

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