骨粗鬆症の慢性期の腰痛
骨粗鬆症の腰痛は、圧迫骨折等によりまして急性に発症いたします。
急性期の痛みは1から2ヶ月たちますと自然に寛解いたします。
日常生活がほとんどできるようになり、このころから慢性期の腰痛に移行してまいります。
慢性期の腰痛は骨粗鬆症特有の症状があるわけではなくこの症状から骨粗鬆症を判定することは難しいですが、骨粗鬆症に特徴的な腰痛は、まず一つに動作開始時に痛みがあるということです。
例えば長い間座ったシセイから立ち上がったりとか、腰をひねったりとかの動作で痛みが生じてきます。
二つ目としまして、立位の持続で痛みが生じ30分から40分で痛みが生じてきたりします。
三つ目としまして歩行時痛があります。歩き始めは痛くないのですけれども腰が痛くなって歩けなくなり暫くして歩けるようになる腰痛性間欠性跛行といいます。
四つ目としまして、前傾の姿勢をとった状態で仕事をしていると痛みが出てきます。
五つ目としまして重いものを持つ持ち続けることで痛みを生じます。
これらの症状を起こしてくる要因は、一つに筋や靭帯に問題があって痛みを生じてきます。
傍脊柱筋に問題があるとか、棘間靭帯が関与して痛みが起こってくるということです。
二つ目としては椎間関節です。
三つ目としては、脊髄神経後枝で脊柱の両側にある筋とか脊柱に分布している筋とかに枝を送ったり皮膚に枝を送ったりしています。
痛みの部位といたしましては、急性期と同じように四つの部位に生じてきます。
一つは脊柱部です。背中の後ろの真ん中を中心に起こってきます。
二つ目は、脊柱の両側で傍脊柱部に起こってきます。これは傍脊柱筋の疲労による筋肉痛といわれています。
三つ目としましては、体側部の痛みです。わき腹や側胸部あたりに痛みが起こるということです。脊髄神経後枝による痛みといわれていますけれども、消化器、呼吸器、循環器あるいは心臓などの内臓から来る痛みと鑑別する必要があります。内臓からのものですと安静時痛とか考えられますが、骨粗鬆症の場合はそういうものはありません。
四つ目としましては殿部の痛みがあるということです。殿部に起因する筋肉性のものと腰仙椎からの関連痛が考えられます。
これらの痛みの部位は骨折部位と痛みの部位が一致する場合と一致しない場合があり、日常生活の中で痛みの起こってくる部位に負荷がかかってきてそれが筋や靭帯や関節であったりそれがもとで神経を刺激したり一番負荷のかかりやすいところに痛みが生じてくるということになります。
そして、急性期におきた叩打痛はこの時期では見られません。
これらの腰痛の発症機序としては、圧迫骨折等が起こりますと脊椎の変形が見られます。円背、凹円背といったような変形が生じてきましてその変形によりまして筋とか靭帯関節とかに負担がかかりましてそれらのところで脊髄神経後枝が刺激を受けてそして痛みを生じてくるということになります。そしてこれらのところには、体表所見としまして筋の硬結や圧痛がみられ椎間関節部に圧痛がみられます。それから皮膚の知覚過敏などもみられることがあります。
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